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敷引特約を消費者契約法10条により無効とした判決
1 事案の概要

男性が2003年8月、賃借期間2年との内容でマンションに入居、保証金30万円を支払いまいた。そして7ヶ月月後に退去しましたが、敷引きとして25万円を差し引かれました。

この賃貸借契約には、解約時には、いわゆる敷引として25万円を控除して、残余の5万円を返還するとの特約(敷引特約)が付けられていました。

2 裁判所の判断

判決は、敷引特約が消費者契約法10条に違反するかどうかについて、民法のない義務を負担させものであって、民法の適用による場合に比して、消費者の義務を加重する条項であると判断しました。

敷引金の性質については、当事者の明確な意思が存する場合はともかく、そのような明確な意思が存しない場合には敷引金の性質を特定の
ものに限定してとらえることは困難であるから、その敷引金の性質は、さまざまな要素を有するものが渾然一体となったものととらえるのが相当である。としながら各要素に関して、次のように分析しています。

賃貸借契約成立の謝礼(礼金)であるという敷引特約の要素については、賃借人に一方的に負担を負わせるものであり、正当な理由を見いだすことはできない、としています。
自然損耗の修繕費用であるという敷引特約の要素については、二重の負担を強いることになる、としています。

更新料免除の対価という敷引特約の要素については、賃借人のみが更新料を負担しなければならない正当な理由を見いだすことはできず、しかも、賃借人としては、賃貸借契約書が更新されるか否かにかかわらず、更新料免除の対価として敷引の負担を強いられるのであるから、不合理、としています。

空室損料という敷引特約の要素については、賃借人が使用収益しない期間の空室の賃料を支払わなければならない理由はなく、賃貸人が自らの努力で新たな賃借人を見つけることによって回避すべき問題である、としています。
賃料を低額にすることの代償という敷引特約の要素については、賃料の減額の程度が敷引金に相当するものであるかはどうかは判然とせず、また、賃貸期間の長短にかかわらず、敷引金として一定額を負担することに合理性があるとは思えない、としています。

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