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遺産、特別受益財産の評価時期

遺産分割をするにあたり、対象となる遺産、特別受益財産をいつの時点で評価するかについては、実務上は原則として次の様に処理さ れています。
すなわち、各相続人の具体的相続分を算定する場面と、遺産の現実の分割を行う場面との二段階に分けて、前者については相続開始時における価格により、後者については遺産分割を行う際の現在価格によります。
具体的にいうと、まず、特別受益や寄与分により各相続人の法定相続分を修正し具体的相続分を算定する必要がある場合には、相続開始時における遺産額、特別受益額、寄与分額を前提に具体的相続分を算出します。次に、そこで求められた具体的相続分率を、遺産分割の現在時の遺産評価額に乗じて、各相続人の現実の取得額を算出するというものです。
このように遺産の現実の分割を行う場面では遺産分割の現在時の価格を基準とするのは、相続人間の公平、平等を図るためには現在時価格を基準にする必要があると考えられるからです。
例えば、相続開始時には高額であったが現実にこれを取得する際には相当値下がりしている不動産を、相続開始時点の評価額で取得させられたのでは、これを取得する相続人は到底納得しないでしょうし、相続人間の公平性が図れないことも明らかです。
ところで、具体的相続分算定の場面では相続開始時評価額によるとするのは、具体的相続分の算出方法を定めた民法903条、904条の2に「相続開始の時において有した財産の価額」と規定されていること、相続開始後は遺産分割前であっても各共同相続人はその包括的相続分の譲渡が可能である以上(民905・909但書)、相続開始時に具体的相続分が確定していなければ不合理であること等が理由です。

なお、遺留分減殺請求事件ではありますが、最高裁判例も、相続人が被相続人から生前贈与された金銭を特別受益として遺留分算定の基礎とする場合、その評価額は贈与時の金額ではなく、相続開始時の貨幣価値に換算した金額をもって評価すべきものとして、特別受益財産の評価時期は相続開始時とすることを前提とする判断を示しています(最判51.3.18)


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